2011年12月27日火曜日

宝くじの大宣伝は500ミリシーベルト?

宝くじの大宣伝は500ミリシーベルト?

 日本の宝くじは還元率が50%以下であり、一万円の投資に対して平均五千円以下しか返ってこないという非常に率の悪い賭けである。ところが、テレビでは西田敏行に大々的に宣伝をやらせており、射幸心を煽っているようにも見える。人々の射幸心を徒に刺激し非常に悪い賭け率のくじ購入を誘引する行為が許されるのか?
 射幸心を煽る「くじ」「抽選」を禁止する法律としては、景品表示法(不当景品類及び不当表示防止法)第4条の趣旨に従った規制がある。商店街などが売り出しの抽選で景品をつける場合等うるさく規制されている。商店街については、各景品最高額30万円以下、そして、景品総額は販売総額の3%以下と決められている。デパートなどの一店舗で行う売り出しの景品は、この商店街の景品よりもっと厳しく規制されている。他に射幸心を煽ることへの規制として、風営法の施行規則では、射幸心を煽る遊技機として例えばパチンコでは1個の玉が入ったときに15個以上は出ないこと等の抽選関係以外の規制もある。以下では、「くじ(抽選)」に関わる問題として、景品表示法に沿って考えていこう。
 宝くじでは還元率が悪いということについては、みずほ銀行は別に秘密にしているわけではなく、宝くじ法(当せん金付証票法第5条)で還元率五割以下ということは既に規定され明文化されている。ということは還元率が悪いということは既に公知であるということであり、テレビで一々断りを言う必要は無いということである。しかし、どれだけの視聴者がそれを知っているのかが疑問である。
 また、一概に還元率50%以下といっても実際は何パーセントなのかも問題である。宝くじを主催するみずほ銀行は、還元率そのものの値を発表しない。みずほ銀行の発表から還元率を知ろうとすると、その各等払い戻し金額と各等当たり本数とを掛け合わせたものを全て合計し、総販売予定額を分母として計算しなければならない。それが通常は大体45~46%ぐらいになる。こんな計算も、購入者のうちどれだけの人が実際に行うだろう。
 逆に、海外の宝くじは一般に還元率が良い。しかし、日本ではその発売は法律で禁じている。禁じている理由は、射幸心を煽るからではなく、みずほ銀行を通じて日本政府や自治体に収入が入ってこないからであろう。
 また、これらの規制は、みずほ銀行の宝くじが売れなくなるからという理由ではなく、「徒に射幸心を煽らないように」という景品表示法の立法意図に沿った理由からであろう。
 この時の規制値の数字は、販売総額の3%払い戻しに対して景品最高額30万円である。一方、みずほ銀行の宝くじは販売総額の45%の払い戻しに対して賞金最高額2億円である。3%に対して45%は15倍であるから、単純計算で景品最高額限度も15倍甘くすると、30万円の15倍で450万円となる。故にみずほ銀行の宝くじは一等賞金450万円以下に規制すべきである。2億円は、その約50倍である。即ち、みずほ銀行の宝くじは、一般に規制している限度よりも50倍も超えて人々の射幸心を煽っているということになる。放射能で考えると、限度1ミリシーベルトと言っているのに、宝くじは50ミリシーベルト出ているようなものである。50ミリシーベルトが西田敏行を使った大宣伝で、日本全土に撒き散らされている。
 また、別の観点からの計算をする。商店街のくじ引きでよくあるのは、3000円で一回引けるもの。3000円の支払いに対して公的な規制は3%の払い戻しであるので、一回の抽選券に対する払い戻し金は平均90円となる。一方、宝くじは一枚300円の支払いに対して45%の払い戻しであるので、払い戻し金平均135円となる。この一回分の90円と135円とを比較すると、宝くじ一枚は商店街抽選一回の1.5倍となる。それならば、限度額も商店街の30万円に対して、宝くじは45万円が、射幸心を煽らない限度となる。2億円は、その約500倍である。即ち、みずほ銀行の宝くじは、一般に規制している限度よりも500倍も超えて人々の射幸心を煽っているということになる。また放射能で考えると、限度1ミリシーベルトと言っているのに、宝くじは500ミリシーベルト出ているようなものである。500ミリシーベルトが西田敏行を使った大宣伝で、日本全土に撒き散らされている。
 以上、50ミリシーベルトか、500ミリシーベルトか、どのように考えても、宝くじは非常に危険なレベルで日本人の射幸心を徒に煽っている。

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