2018年8月28日火曜日

 ジャータカ物語「捨身飼虎」その後


「捨身飼虎」は、お釈迦様が前世で飢えた親虎が飢えの為にその7匹の子を食べようとしたときに、その身を投げ与えて虎の命を救った。というお話です。法隆寺の玉虫厨子の絵としても非常に有名です。
このお釈迦様の肉を食べて数日後に、虎の親子はまた空腹になってきました。そこで、お釈迦様に続いて次のお坊さん(菩薩)が虎の前に身を投じました。
虎の親子はこのお坊さんの肉を食べて満腹になりましたが、また数日するとお腹がすいてきました。そこで次のお坊さんが虎の餌になりに行きました。
虎の親子はだんだんシステムが解ってきました。そこで、祇園精舎に来て、そこで居つくことにしました。祇園精舎のお坊さん(菩薩)たちは順番を決めて数日に一度誰かが虎の餌食となることを繰り返しました。
虎の子供はすくすくと大きくなり、食べる量も増えてきました。菩薩の捨身は始めは約5日毎に1人でしたが、それが3日に1人、2日に1人、毎日と頻度が増していき、毎日2人ずつとかどんどん犠牲者が増えていきました。
そして、とうとう、祇園精舎には誰も菩薩はいなくなってしまいました。
虎たちにとっては、餌が無くなってしまいました。しかし、今まで楽をして餌を与えられてばかりだったので、狩りをする能力がありません。そこで、結局、虎たちもみんな死んでしまいました、とさ。