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2013年3月12日火曜日

知的財産推進計画2013へのパブコメ


知的財産戦略本部のパブリックコメント募集に応じ、下記意見を提出しました。


意見:

《要旨》 
知的財産推進計画2013について、ACTA(偽造品の取引の防止に関する協定)が他国、特に欧州で不調に終わったことを素直に認めて総括していただきたい。総括した内容を公開し、今後の改善案を検討していただきたい。
 
《全文》
知的財産推進計画2013について、意見を述べます。ACTA(偽造品の取引の防止に関する協定)は2012年に欧州議会で完全否決されました。提案国の日本は、先進国の足並みを揃えて新興国にも加入を迫ろうとしていたのですか、計画が初期段階で頓挫した格好となってしまいました。欧州に限らず他の署名国でも不調です。この純然たる事実を、知的財産推進計画関係者に素直な気持ちになって認めていただきたく思います。日本がACTA推進において頼りにしていた米国でも同様な偽物取り締まり手法の法律であるSOPAPIPAの頓挫がありました。現在の知的財産に関する世界の現状は、もはや知的財産権利者の手拍子に乗ったイケイケドンドンの時代ではないことを、お互いにしっかりと認識しなければならないと思います。「知的財産権が膨れ上がり過ぎて、その権利行使をしようとすると善良な一般人の社会生活を脅かすことになる」ということをしっかり認識すべきかと思います。従来から技術や文化の発展のみをミクロに考えて「推進推進」と旗を振る政策中心で今まで数十年やってきたのですが、今や、人間の知る権利、個人のプライバシー、国家の統制力の限度など社会全体のバランスがどこにあるのかを先ず考慮してから知的財産政策を策定する必要があります。こういう「全体バランスを考えなければならない」という謙虚な総括をしたいただきたく希望します。そして、その総括内容を公開してください。そして、それを踏まえたうえで、今後の改善案を検討してください。真摯に振り返り、オープンにすることで、国民の支持も得られることになると思います。また、知的財産関係の人間が主になって考えるのではなく、多面的な人材で考えることにより、更に政策がローバストなものになると思います。今回は、昨年に挫折を経験したことで、却って、パラダイムを変える機会としては非常に良い年となるかもしれません。どうぞよろしくお願い申し上げます。

2013年1月24日木曜日

著作権侵害の重罪化の間違い

今の日本や米国では、著作権侵害には普通の窃盗より重い刑罰が科せられている。重くしておく理由は、侵害を検知しにくいからだと言われている。これは妙な理由付けである。それなら逆に、或る一つの内容(コンテンツなど)について、著作権という権利が「有る」ことについて権利者はどれだけの労力を払って一般国民全体に周知したのか。遍く周知させる努力を殆どしないで、もともと有るか無いか判り難い性格の権利をたまたま侵害したものに対して重い刑罰を科するのは、片方にばかり偏って味方するという「アンフェア」なことである。
 一万円札は自分の財布に入っているから「私のものだ!」と言えるのである。一万円札を道端にポツンと置いておいて「私のものだ!」と主張するのは不自然だろう。せめて自分の名前を書いた封筒に入れて道端に置いておく努力をしたら、一万円札は帰ってくるかもしれない。それが世の中の常識と言うものである。著作権についても、そのような世の中の常識というものを少しは考えて、常識の範囲での法整備をする必要がある。

2012年11月23日金曜日

小売店が堂々と商標使用できますように

 或る商標を付けた商品を製造する目的ではないのだがその商標を使いたいという人が、商標権者にライセンスを求める行為は、通常はうまくいかない。例えば、個人営業の小売店が「あるメーカーの商品を扱ってるので看板やチラシにそのメーカーの商標を使わせてくれ」と権利者であるメーカーに正式に契約をお願いすると、権利者はああでもないこうでもないとあれこれ難癖をつけて、商標使用を許諾しようとしないのが常である。商標権者は自己の利益を最大限に考えて、ほぼ必ず「ダメ」と言う。商標というのは完全に自分の私有財産なので、「誰が他人につかわせてやるものか!」というようなスタンスでの対応が多い。一般に、商標権利者は我利への関心は非常に高いのだが、商標は消費者の混同を避け社会秩序を維持する為の公的システムであるというような高度な意識は希薄なのである。目の前の利益追求一本の資本主義という世の中では、仕方のない傾向なのかもしれない。
 しかし、このような我利我利を追求する姿勢には、社会秩序と社会正義の高所からの観点からの指導が必要であろう。商標というものは、商標権利者の考える正義ではなく、国民の考える正義の下で、社会全体で利用していかなくてはならない。
 だから、上記のような商標使用許諾のライセンスの可否については、権利者の意思に係わりなく、日本なら公正取引委員会、米国のFederal Trade CommissionやフランスのConseil de la Concurrenceなどが判定することにするとよいと思われる。そして、このような判定機関は、上記のような公的バランスを考える機関なら良いのだが、商標局(日本で言うと特許庁)ではダメであろう。一般に商標管理局は、権利者側から収入を得るシステムになっており、また権利者側と密な繋がりがある場合が多いので、権利者側の立場に立ちやすく、客観的公平な判定には支障があると思われる。
 それに、法律の整備も必要だ。欧州では欧州商標指令の6条に「商標の効力の制限」という項を設け、商標権者以外でも、こういう場合こういう場合はその商標を使っても良い、ということが表記されている。日本の商標法では26条などであるが、はっきりしない。いずれにしても、商標局ベースの法律なので、もっと全体視野に立った機関からの具体的ガイドラインが必要であろう。

2011年2月22日火曜日

知的財産いろはがるた

Intellectual Proeprty Witticism "IP Iroha-Karuta"

●い
犬も歩けば棒に当たる → 犬も歩けば著作権侵害
誰でも簡単にコピーして公開が出来てしまう世の中です。
●ろ
論より証拠 → 論より法的手続き 
知財取立てのプロは先ず相手を裁判に訴えてから後でゆっくり示談をします。
●は
花より団子 → 花よりライセンス収入 
発明を生かして自社の事業で製品化するよりライセンスで収入を得るほうが安直簡単。それで良いのか?
●に
二階から目薬 → 二階から医薬品開発 
医薬品開発の成功率は凡そ一万分の一。殆どがハズレだよネ。
●に(オマケ) 
憎まれっ子世にはばかる → 憎まれ特許世にはばかる 
つまらない米国のサブマリン特許や誰でも思いつくビジネスモデル特許で苦しめられました。
●ほ
骨折り損のくたびれ儲け → 骨折り損の偽物退治 
退治する人はエンドレス作業でさぞかしお疲れでしょう。
●へ
下手の長談義 → 下手の長請求項 
特許請求の範囲は必要なことだけ簡潔に。
●と
豆腐にカスガイ → 中国模倣品にカスガイ 
打っても打ってもまたスルスル抜けて行く。
●ち
ちりも積もれば山となる → 特許出願も積もって山となる
ゴミの山とならないように。
(厳密には「と」欄と「ち」欄とは入れ替えですが、硬いことは言わないで。)
●り
律義者の子沢山 → 律義者の特許出願沢山 
開発作業をしたからといって何でも出願したら良いってモノじゃないよネ。
●ぬ
盗人の昼寝 → 盗人のコンピュータ掃除 
著作権侵害者もファイルをこまめに完全消去して警察に踏み込まれても大丈夫なように準備する。
●る
類は類をもって集まる → 類はルイビトンをもって集まる
ブランド好きの人々は必ずLV持ってるネ。
●を
老いては子に従え → 老いてはカワイイに従え 
日本発のカワイイをモチーフにしたブランドが世界各国で大流行。Kawaiiは国際語です。
●わ
笑う門には福来る → 笑うオープンソースに福きたる 
オープンソースビジネスが花盛りです。
●か
かえるの面に水 → 蛙の面の偽物業者
罰金も効かないし賠償金も実質取れないし。
●よ
夜目遠目傘のうち → 夜目遠目ブランド品 
実使用品質には殆ど差が無いのにブランド品は良く見える。
●た
旅は道連れ世は情け → 旅は道連れ包括クロスライセンス 
包括クロスは最近だんだん流行らなくなってきたけどなかなか良いものだヨ。
●れ
良薬(れうやく)は口に苦し → 良薬は開発費苦し 
新医薬品開発には莫大な開発費が掛かっています。苦(にが)しというより苦(くる)しい。
●そ
袖振り合うも他生の縁 → 袖振り合わなくてもファイル交換 
外国とでも音楽ファイルを盛んに交換するものネ。
●つ
月とすっぽん → ツイッターとスカイプ 
民衆即時伝達の覇者と一対一伝達の覇者。両者独創的アイデアでのし上がる。
●ね
寝耳に水 → 寝耳に警告状 
御社は侵害している!って急にお手紙が来るからねえ。
●な
泣きっ面に蜂 → 泣きっ面に三倍賠償 
販売仮差止された上に米国特許侵害裁判で陪審員に悪意があると思われたらオワリ。
●ら
楽あれば苦あり → 楽あればパテントトロール 
新技術で儲かってる会社は特許ゴロに狙われる。
●む
無理が通れば道理引っ込む → 無理が通れば法律改正 
アメリカの著作権有効期間は法改正でどんどん延ばされていきますよネ。
●う
嘘から出た真 → 嘘から出た特許 
特許出願前に実物作って検証している時間的余裕はもうありません。
●ゐ
鰯の頭も信心から → 一流ブランドも信心から 
中国で縫製していてもフランス製のような顔をしているので信者はどんどん買っていく。
●の
喉元過ぎれば熱さを忘れる → 喉元過ぎればサーチ忘れる 
特許マップを作るのは一回きりのことが多く、後年は放ったらかし。
●お
鬼に金棒 → 鬼に辣腕弁護士 
米国辣腕弁護士は白のものも黒にする。非侵害でも容易に言い掛かりがつけられクロとなる。
●く
臭いものに蓋をする → 臭いものにライセンス契約同意 
ダウンロードソフトのライセンス契約は殆ど読まないよネ。次に進めなくて面倒臭いので同意にクリック!
●や
安物買いの銭失い → 安物買いのジェネリック 
ジェネリック薬品を飲むのは銭失いではないことも多いが、お医者さん側は銭失いだろうネ。
●ま
蒔かぬ種は生えぬ → 蒔かぬ種は登録できぬ 
商標・意匠・特許、とりあえず先ず出願です。
●け
芸は身を助く → 芸はパクられる 
たとえ著作権も実演家の権利も持っていても無名芸人の立場は弱い。
●ふ
武士は食わねど高楊枝 → フリーソフトは食わねど高楊枝 
無料で共有しあうことこそ技術の発展に貢献するのですゾ。
●こ
こころざしは木の葉に包む → コアコンピタンスは木の葉に包む 
技術の核心はコンパクトに整理して管理しましょう。
●え
えてに帆を上げる → えてに帆を上げオープンビジネス 
もう知財を単独で囲い込んでプロダクトアウトする時代じゃない。オープンイノベーションだ!
●て
亭主の好きな赤烏帽子 → 亭主の好きなアップロード 
自分の気に入ったコンテンツは著作権の有る無しお構い無しにアップする人が居るよネ。
●あ
頭隠して尻隠さず → 頭隠してケータイ隠さず 
警察はケータイの消去したメールも後から解析できる。そして贋物輸入ルートが解明される。
●さ
触らぬ神にたたりなし → 触らぬファイル交換ソフトにたたりなし 
Winnyからのウィルス感染に気をつけろ!
●き
聞いて極楽見て地獄 → 聞いて大発明、見て商品化断念 
発明者は大風呂敷を広げますからネ。
●ゆ
油断大敵 → 油断大敵セキュリティ 
情報管理セキュリティが甘いと御社の営業秘密ダダ漏れですゾ。
●め
目の上のこぶ → 目の上の著作権クリア 
サンプリングなどにより簡単に自分で作品を創作出来るようになったが、その著作権クリア作業が一苦労。
●み
身から出た錆 → 身から出た著作者人格権 
人格権は今はもう著作した人間本人の身から外に出てしまっている。実質的には企業等組織の管理下。
●し
知らぬが仏 → 知らぬがグッドフェイス 
Good Faith。日本の法律でも「知らない」ことを「善意」と言いますよネ。
●ゑ
縁は異なもの味なもの → 縁は異なものSNS 
Social Network Service。Facebookなどで見ず知らずの人と友達になるのは素晴らしい。法的障害や政治的介入が入らないように祈ります。
●ひ
瓢箪から駒 → 瓢箪から発明 
意外な処に特許ネタが潜んでいます。
●も
門前の小僧習わぬ経を読む → 門前の小僧お経をコピー再生 
頭で覚えるよりコピー&プレーがもっと簡単。
●せ
急いては事を仕損じる → 急いては高額賠償金貰い損なう 
侵害品メーカーがどんどん売り出すまで知らん振りして悠然と待ちましょう。そして後からごっそり賠償金請求。
●す
雀百まで踊り忘れぬ → 雀百まで著作権忘れず 
アメリカの著作権は延ばされ延ばされ延ばされて今や百年を越えました。「鼠」百まで、、、
●京
京の夢大阪の夢 → 今日の夢未来の実用 
現在の夢物語が技術発展で将来に現実のものとなっていきます。

(Note)
この知的財産いろはがるたは2011年2月22日バージョンです。
GNU FDL程度の著作権フリーとしてどんどん使用してください。
「もっと気の利いたものがあるよっ」とのことでしたら、投稿大歓迎!
みんなで磨いていきましょう!